【 #アップルノート 】#iPadのMac越え を感じた理由と、Appleが目指す普通のコンピューティングの未来
AppleがWWDC 2017で披露したiPad Pro 10.5インチ。そしてiOS 11では、iPad向けに、iPhoneとは別のOSのような全く新しい要素を盛りこみました。
残念ながらレビューはiOS 10の環境で行わざるを得ませんでしたが、「それじゃ全く意味がない!」とタイトルに書きたかったほど、iOS 11とiPad Proの組み合わせは未来を感じさせるものでした。
Appleは「Macはアプリ開発の根幹であり、クリエイティブプロの道具であり、iPadが普通の人のためのコンピュータ」というメッセージを発しています。
しかし私を含む多くの人にとって、「そのメッセージは本当なのか?」という疑問を払拭できずにいました。とくに古くからコンピュータを使ってきた人にとっては、まだまだ「パソコン > タブレット」のヒエラルキを感じ、そこから抜け出せずにいるからです。
ただ、AppleもMicrosoftも、この固定化された関係性を、それぞれの方法で崩そうとしています。
Microsoftは、ノートパソコンとタブレットを融合させたSurfaceというコンセプトで、パソコンにタブレットの良さを取り込んで昇華させました。その結果、現在のPC市場における、2-in-1、デタッチャブルというトレンドを作り出しました。
他方、Appleは、パソコンとタブレットを混ぜない、という方針のもとで、タブレットを極限まで進化させる、という選択をしました。今回のiPad ProとiOS 11は、その答えだととらえて良いでしょう。
実際、2016年の4月頃、手元にあった2012年モデルのMacBook Proのビデオカードの調子が悪くなり、iPad Pro 9.7インチモデルをメインマシンとして仕事をしていた期間がありました。個人的には、急場しのぎのつもりでしたが、これが意外とうまくいったのです。
その頃から、iPadがメインマシンとしてのポテンシャルを十分に持ち始めており、しかしまだまだ使うアプリや作業の種類によって、それを人々に気づかせる手段に欠けているのではないか、と考えるようになりました。
また、低迷するiPadの販売台数を短期的にでも上向かせてトレンドを変えるには、ゲームなどの新しい領域に対して、大きなインパクトを与える方策が必要ではないか、という話も#アップルノートに書いてきました。
iPad Proのレビュー、そしてiOS 11に関するWWDC 2017での取材を通じて、いくつかの点で、「iPadのMac越え」を感じることができました。そのことは、iPadのオーガニックな販売台数増加への復帰を描ける可能性、と見ることができます。
今回の #アップルノート のテーマは、この「iPadのMac越え」というテーマについて。タブレットはサブ、という価値観を覆して行くことができるかどうか、ちょうど面白いタイミングについて、考えてみましょう。
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