【#アップルノート】 Apple Watchの新しい役割について考える #Flowtime #AppleEvent
いよいよ現地時間9月9日午前10時(日本時間9月10日午前2時)に、Appleがスペシャルイベントをアナウンスしました。
8月の #アップルノート では、今回のAppleイベントを前にした現状分析と期待を込めた予測について、まとめていきます。
もう一つのワイヤレスカテゴリに属する製品であるApple Watchです。
Apple Watchの10年、誤算と偶発性
Apple Watchは、2014年9月のスペシャルイベントで発表され、翌年4月に発売されたウェアラブルデバイスです。
現在、スマートウォッチのカテゴリでおよそ半分の販売シェアを獲得しており、スマートフォン市場を牽引しているだけでなく、腕時計市場の中でも売上高トップのブランドになりました。
Apple Watchの10年間を振り返ると、誤算と偶発性による成功、と総括することができます。
まず、誤算の部分は、正直なところ、アプリを実行するデバイス環境としては、全く盛り上がらなかった、ということ。
iPhoneの戦略をなぞるなら、アプリ開発者が集まり、日常生活をガラリと変えてくれるようなアプリが揃っていき、それを目当てにユーザーが集まってくる。その集まってきているユーザーを見てビジネスチャンスだとばかりに、アプリ開発者がさらに集まる。
そんなマルチサイドプラットフォームにおける「相互ネットワーク」を作り上げ、デバイスの売上と、アプリ販売手数料によるサービスの売上の双方を取っていく戦略を目指していたはずでした。
2008年にiPhone向けのApp Storeを開設しましたが、当時はInstagramやFacebook Messenger、LINE、AirBnB、Uberといったアプリは存在していませんでした。iPhoneユーザーがいて、アプリ開発環境が整っていたから、そうしたアイデアが生まれ、スマホ時代の当たり前へと発展したのです。
その点では、アプリ開発者とユーザーを巻き込んだ、計画的な偶発性を作り出す「場」によって、現在のiPhoneの生活必需品としての地位が作られています。
その点で考えると、Apple Watchのアプリ開発コミュニティが絶望的に盛り上がらないことで、iPhoneのようなマルチサイドプラットフォームを作りきれなかった点は、Appleからすれば誤算と言えるのではないでしょうか。
もちろん、資金力があって「待つことができる」会社がAppleです。まだ諦めているわけではないでしょうけれども…。
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