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【 #アップルノート 11月号 】 Adobe MAXにPhil Schiller氏が登壇、4年目となるCreate on Mobileシークレットイベントレポート

Adobeは毎年春にデジタルマーケティングのイベントAdobe SUMMIT、秋にデジタルクリエイティブのイベントAdobe MAXを開催します。私はここ数年、そのいずれも取材させて頂いていますが、それゆえにAdobeがAI分野で何をしようとしているのかが、非常に良く分かります。

AdobeのAIは「Adobe Sensei」と呼ばれています。しかしこれらは細かい機械学習処理の集合体のようなイメージで、中には人の行動や体験のデータに長けたアルゴリズムもあれば、クリエイターをサポートするAIもあります。

現在の人工知能は、基本的には1つのことを実現するためのものであって、汎用AIはまだ数十年先だと、シリコンバレーでも考えられています。Adobeも例外ではないのですが、コンテンツを作る部分をカバーするクリエイティブ向けAIと、コンテンツを届けて分析する部分をカバーするマーケティングのAIの双方を持っている点がユニークです。

つまり、マーケティングの際にどんなコンテンツが効果的かという話を、リアルタイムに、クリエイティブ側のAIが知ることができる事を意味します。

現在電子メールについては、顧客のプロファイルに応じて表現を変えて送信する仕組みが、デジタルマーケティング側のAIで実現されています。これをクリエイティブ側のAIとつなぎ混むことで、1つのビデオを自動的に、顧客のプロファイルに応じてカスタマイズすることも、そのうちできるようになってしまうわけです。

そうなったときに、 クリエイターの役割はどうなるのか。非常に興味深いテーマですよね。

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